コロナ禍の中、感染予防を防ぐため外食頻度が減り、家で食事をする機会が多くなった。
毎日献立を考え、暑い中買物に行き重い荷物を家まで運び、台所で火を使って調理をする。
このようなキツイ生活から解放されたく、最近使い始めたのがOisix
である。
献立と食材が一緒になって家まで届く「ミールキット」は便利で、コロナ以降大変お世話になっている。

世界で拡大するミールキット
コロナをきっかけにミールキットサービスを使用し始めた私のような人は世界中で増加しているようだ。
Grand View Research Inc.が発表した調査によると、ミールキットサービスの市場は2027年までに約200億ドルに達する可能性があるという。
年間平均成長率は約13%。驚くべき数値である。
「コロナウィルスの影響で、自宅で食事をする機会が増えたこと」がミールキット市場拡大の最も大きな要因であることは間違いないが、「コロナウィルスをきっかけに、ミレニアル世代の間で調理の重要性が高まったこと」も挙げられる。
自炊はほとんどしなかったミレニアル世代も、コロナをきっかけに自炊をするようになり、自分で料理を作ると外食と比較してお金もかからないし、健康にもなれるし、案外料理も楽しいと思うようになり、そのまま自炊を継続している人も多いのではないだろうか?
ミールキットの次なるトレンドは「冷凍」
ミールキットのメリットは、「家事負担の軽減」
献立を考えることも、買物に行くことも、食材の下ごしらえや味付けをすることも不要である。
家事負担を軽減したい、楽をしたいという主婦から圧倒的な支持をされている。
しかし、人間は欲張りな生き物で、ミールキットを使い続けると「もっと楽をしたい」と思うようになってくる。
「もはや包丁・まな板も使いたくない。フライパンではなく、電子レンジで済むようにならないかな」と。(実体験)
私のような「楽」を追求している人々の期待に応えるため、今世界のミールキット会社は続々「冷凍ミールキット」を販売し始めている。
6分でヘルシーな料理が作れるSun Basket
使用されている食材の99%がオーガニックのミールキットサービス「Sun Basket」が発売したのは、6分で料理が作れる冷凍ミールキット。
木のトレイに入った冷凍のミールキットは、オーブンまたは電子レンジにこのまま入れて、温めるだけで完成する。
冷凍食品と言うと身体に悪い・美味しくないといったイメージがあるが、この商品は家族経営の農場で作られた旬のオーガニック野菜を使って、受賞歴のあるシェフが作っている、身体に優しい冷凍食品である。(一食当たり10.99ドル~)
レンチンでヴィーガンミールキットが作れる「Purple Carrot」
日本でも展開している、ヴィーガンミールキットを提供する「Purple Carrot」
こちらも7月から冷凍ミールキットを提供するようになった。

オンラインのみならず、アメリカの人気オーガニックスーパー「Whole Foods」でも販売している。
ミールキットの先駆者が新たに立ち上げた「Mosaic」
ミールキットの先駆者「Blue Apron」の元ディレクターも冷凍ミールキットサービスを立ち上げている。
こちらもパープルキャロット同様、ヴィーガンのミールキットである。100%再生可能なパッケージに入ったエコなこのキットも、電子レンジで温めるだけでヘルシーな料理が頂ける。
「アジアの料理=ヘルシー」という意識があるのだろうか。パッタイ、四川そば、豆腐丼、ダルカレーなどアジアの料理が多いのもユニークである。

冷凍ミールキットサービスのメリットとは
冷凍ミールキットサービスには、「調理が楽になる」ことだけでなく、「食品廃棄量を減らす」というメリットもある。
世界では年間13億トンもの食糧が捨てられている。
これだけの食糧が捨てられていることは「勿体ない」だけでなく、「環境負荷の増大」にもつながっている。
世界の多くでは食品廃棄物は埋め立てられており、食品を埋め立てたときに発生するメタンガスは二酸化炭素の約25倍の温室効果があるとされ、気候変動の一因になっている。
賞味期限が短く、廃棄されやすい冷蔵ミールキットと比較し、賞味期限が長い冷凍ミールキットは、食品廃棄問題を解決するソリューションにもる。
私たちの生活を楽にしてくれ、且つ社会問題をも解決するポテンシャルを持った冷凍ミールキット。
一番の問題は「味」だが、フローズン技術も進歩しているため、近い将来日本でも美味しくて、健康で、簡単で、地球にも優しい冷凍ミールキットが続々登場してくるかもしれない。