時代の最先端を行くたい焼き屋「鯛のないたい焼き屋」とは?

最近SNSで話題となっているのが、今月六本木・東京ミッドタウン前にオープンした「鯛のないたい焼き屋OYOGE」

日本人なら一度は聴いたことがあるであろう楽曲「およげ!たいやきくん」に出てくる、「店のおじさんとケンカして海に逃げ込んだ」という歌詞から連想して名付けられたという「鯛のないたい焼やき屋 OYOGE」

人気の理由を探るべくお店に足を運んできました。


めでたさよりも個性を。時代を表すたい焼き屋

「鯛のないたいやき屋 OYOGE」という店名の通り、OYOGEには我々が見慣れた「鯛」の姿はなく、その代わりにイワシ、アジ、アサリといった“地味”な生き物が並んでいます。

なぜこの地味な3種類のお魚をチョイスしたのでしょうか?
その理由は、たい焼きの歴史と関わっているそう。

たい焼きの起源は今川焼き。

丸い形の今川焼きが一向に売れず、カメやウサギなど演技の良い形にするもなかなか売れなませんでしたが、ある時「鯛」の形にしたところ飛ぶように売れました。

「めでタイ」で縁起物につながり、そして当時庶民の手に届かないほどの高級品であったタイを、安価に手に入れられるということで、たい焼きは瞬く間に人気になりました。

しかし、これは明治時代の話。令和である今は、「高級さ」や「豪華さ」よりも「個性」が尊重される時代です。

そこで、イワシやアジといった地味な魚たちを親密性、愛着心のある形にして、「めでたさよりも個性を尊重する」という、時代を表すコンセプトのもと、鯛のないたい焼きが誕生したそう。

現代の価値観が表現されたユニークなコンセプトです。


フレンチの技術と和の食材が融合した今までにないスイーツ

そして、OYOGEのレシピを監修しているのは、ミシュラン三ツ星を取り続けるフレンチレストラン「カンテサンス」の元シェフ。

そんなフレンチシェフが生み出したのは、 “洋風たい焼き”。

「冷めても美味しいたい焼きを作るためにはどうしたら良いか?」と考えた時に浮かんだのが、マドレーヌやフィナンシェといった洋菓子。

アーモンドパウダーを使っている洋菓子は、冷めてもサックリした食感が残るため、味が劣化しません。

このテクニックを活用し、OYOGEのたい焼きは小麦粉に加えアーモンドパウダーを使用。そのため、冷めてもサックリした食感を損なわれません。

さらに餅粉も使用することで、外はサックリ、中はモッチリという不思議な食感を生み出しています。

また、たい焼きの中にはつぶ餡とクリームチーズをミックスさせたものが入っており、なめらかな口どけに仕上がっています。

あんこ100%のたい焼きと比較し、クリームチーズがブレンドされた餡は胃もたれすることなく、1人で3匹は食べられてしまいます。危険なスイーツですね…。


プレゼントにもピッタリ

たい焼きを購入すると、もらえるのがケーキピックならぬ「たい焼きピック」。

「ありがとう」や「おつかれ」といったピックは、プレゼントにぴったりなグッズです。

「好きだよ」メッセージを付けた「アジ焼き」を何十匹もプレゼントしたら、なかなかインパクトのあるギフトになるのではないでしょうか?!


現代を象徴する飲食店OYOGE

「令和」という時代を表現しているのはコンセプトだけでない。飲食店の在り方も現代風です。

会計は完全キャッシュレス決済。

そして、飲食店なら当然あるはずのHPはなく、あるのはInstagramとTwitterだけ。

電話番号も記載されておらず、問い合わせはSNSのDMで行います。

また、ショップカードを作る代わりに、ボックスにQRコードを記載。

QRコードをスキャンするとInstagramに飛ぶ。OYOGEをプレゼントされた人が、ORコードから情報を取得し、拡散するという仕組みが構築されています。
無駄なものを一切省いた、時代の最先端を行く飲食店です。

何より、広告を一切出さずとも、口コミだけでここまで話題になっている事こそが、理想とされる飲食店の姿ではないでしょうか。

Instagramにはたい焼きピックを刺したユニークな写真が、Twitterには「タイ焼きじゃなくてイワシ焼きでしょ!」というつぶやきが沢山書き込まれています。
このような思わずSNSに投稿したくなる「ツッコミどころ」を提供することで、消費者が自ら情報発信をしてくれるという、理想のかたちを創り上げています。


六本木の裏道にある小さなたい焼き屋。
しかし、「飲食店の在り方」について沢山のヒントを学べるこの店に一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。