ボストンで話題のロボットレストラン「spyce」

ボストンで話題のロボットレストラン

ボストンで今話題のレストランと言えば「ロボットレストラン」こと「spyce」

何とこのレストラン、料理を作っているのが人間ではなくロボットなのです!注文から商品受け取りまでの一部始終を動画にまとめたので、是非ご覧ください。


購入から商品受け取りまでのフロー

入店して先ず向かうのはタブレットが並んだカウンター。ここで料理を注文し、クレジットカードで決済し、最後に自分の名前を入力します。

注文が入ると、鍋の上に付いているパイプを通して食材が鍋の中に送り込まれ、鍋が回転しながら食材を均一に加熱していきます。調理が終わると鍋の回転がストップし、鍋の中身がお皿に移されます。

ここまでがロボットが調理するパートで、それ以降は店員が手作業で仕上げを行ってくれます。

店員はお皿を取ると、野菜やナッツなどのトッピングをのせ、ドレッシングをかけ、会計時にタブレットに打ち込まれた名前を印刷したシールを貼って、商品をお客に渡します。

注文から受取りまで約4分。実にスピーディーです。


安くて美味しい料理が実現したワケ

spyceで提供されるのは、野菜、豆、鶏肉といった健康志向の食材を使った「ボウルズ」という丼料理。通常メニューの他、ベジタリアン、グルテンフリー、ビーガンメニューも用意されており、お客の嗜好に合わせて料理を選択できるようになっています。

レシピは、ニューヨークのミシュランレストラン「ダニエル」のシェフであるダニエル・ボール―ド氏監修で作られており、なかなかの味です。

ボウルズの価格は1つ$7.5と、ボストンで同様の料理を提供している店の価格と比較すると圧倒的に安いです。その理由は、ロボットを導入し人件費を削減したこと。

ロボットの導入はコストカットのみならず、店員の負担軽減にも繋がっているようで、 店員に話を聞いたところ「以前も飲食店で働いていたが、spyceでは担当作業が少ないため、仕事がすごく楽になった」と話していました。


なぜこんなに話題になったのか?

「ロボットレストラン」という名称で話題になっているこの店ですが、正確には「自動調理機が置かれたレストラン」と言った方が正しいかもしれません。クオリティで言えば、新宿にある「ロボットレストラン」 の方がよっぽどスゴイですし、 「リンガーハット」などではずいぶん前から自動調理機を導入しています。

それなのに何故「spyce」がここまで有名になったかと言うと、自動調理機の並んだ店内を「無機質な空間」ではなく、「エンタメ空間」に変えたことが理由だと考えます。

寿司屋をはじめ、日本では職人が手作業で時間をかけて料理を作る姿を見せることが「美」とされてきました。そのような意識が浸透されている日本では、機械が短時間で自動調理する料理に対して良いイメージはなく、飲食店側もお客の目の前に自動調理機を置くという行為は慎んできました。
しかし、spyceでは敢えて自動調理機を表に出し、また呼び名も「自動調理機導入レストラン」ではなく、「ロボットレストラン」と表現することで、話題性を集めたのではないでしょうか。


自動調理機の並んだ店内を「無機質な空間」ではなく、「エンタメ空間」に変えたspyce

そしてspyceの巧みな点は機械に「おもてなし」の要素も組み込んだ点にもあります。

例えば商品注文の際、前回購入時のデータを保存しておけば、レコメンド商品が提示される仕組みになっています。
食事の嗜好データや体重等のヘルスデータをも保存可能になれば、よりお客様に寄り添ったメニューを提案することも可能です。
まるで行き付けの店の主人が自分の好みに合った料理を提案してくれるように。

また、自動調理の最中は、鍋の上にある丸いパネルに「sahoのチキンボウルを料理中」というような表示が出ます。

まるで「一生懸命あなたの料理を作っていますよ!」と言っているかのように、頑張ってクルクル回る鍋の姿は見ていて飽きません。

このようにして、spyceは注文を受け付けるタブレットや自動調理機がズラリと並べられた店内を、「手抜き料理を出す無機質な店」ではなく、「おもてなしの心があるエンタメ空間」に変えたのです。


今後飲食店の提供価値は二極化へ

今後テクノロジーが進化していくにつれ、spyceやリンガーハットのような自動調理機が導入された店舗や、サンフランシスコにあるような完全無人レストランが増えていくに違いありません。

クオリティの高い料理を提供できる機械が発明されれば、高い人件費が求められる腕の良い料理人は必要なくなるかもしれません。こうなると、機械を調達できる初期資金さえあれば、料理人が存在しない企業でも外食産業に参入することが容易になるでしょう。
この意味で、飲食店は今後二極化が進むことが予測されます。

徹底的にオートメーション化した低価格路線の店と、職人技やホスピタリティを追求したある高価格路線の店。
雰囲気はオシャレだが、味やサービスは普通とったいわゆる「インスタ映え」するような中価格路線の飲食店は、今後淘汰されていくのかもしれません。

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