ニューヨーカーから支持される冷凍スムージー「Daily Harvest」のブランディング戦略

NYで大人気のスムージー会社「Daily Harvest」を知っていますか?

Daily Harvestは、2015年に私の大好きな街New Yorkで誕生した会社で、新鮮なスーパーフードを使ったスムージーを提供しています。

カップには冷凍されたオーガニックフルーツやスーパーフードが入っており、冷凍庫から取り出して、カップの中に入った食材をミキサーに入れるだけで、美味しくて栄養たっぷりなスムージーを簡単に作ることができます。

スムージーを作る際に多くの人がネックに感じるであろう、「色んな種類の食材を購入する面倒」であったり、「食材を細かく切る面倒」等の行為を排除した画期的な商品を、定期購入型のサブスクリプションモデルで販売しています。

オスカー女優やプロテニスプレーヤー等の有名セレブリティたちもDaily Harvestに投資しており、定期購入型のフードビジネスはアメリカに多数存在しますが、Daily Harvestの人気はズバ抜けています。

現在はスムージーの他にも、冷凍スープサンデーも販売し、冷凍食品販売企業として不動の地位を築いています。

「冷凍食品=悪」というイメージを払拭させたブランディング戦略に注目

Daily Harvestの注目すべき点は「冷凍食品=悪」というイメージを払拭させたブランディング戦略です。

最近でこそPicardなどのオシャレな冷凍食品ブランドが登場していますが、当時冷凍食品は「手抜き料理」「身体に悪い」というイメージを持たれていました。

そんな冷凍食品の粗悪なイメージを一新するため、Daily Harvestは商品パッケージやホームページ、Instagramなどのデザインを2016年にリブランディングしました。

商品パッケージデザインは、余白を作ることで洗練されたイメージに

左が発売当時のパッケージデザイン、右が現在のパッケージデザインです。

クールなデザインになった理由は「余白を大事にしたこと」

「新鮮なフルーツを使用」というメッセージを訴求するために、当初は左のような「BERRY BRIGHTENER」という文字を際立たせるデザインにしたとも考えられますが、ロゴが全面に立っており、後ろのチェリーの写真に目が行きません。

新しいデザインでは、文字を最小限に抑え、余白を大きく取ったことで、当初のデザインよりもチェリーの大きさが小さくなっているにも関わらず、ポップな果実を感じられる洗練されたデザインとなっています。

こちらは成分名が記載された裏面のデザイン。

成分名を大きく記載し、さらに注目して欲しい成分名にアスタリスクをつけることで、伝えたいメッセージをきちんと訴求するデザインになっています。

情緒的価値をうまく訴求したInstgram

フォロワー22万人を抱えるInstagramも、Instagram運営をしている食品メーカーにとって非常に参考になります。

食品企業のInstagramでよく見かけるのは、食べ物のズーム写真だけを取っているもの。

Daily Harvestでは、「商品を生活に溶け込ませたシーン」を撮影することで、「商品があることでどのようなライフスタイルが送れるか」を表現しています。

今やスムージ販売会社は世の中に溢れるほど存在しています。
「オーガニック食材使用」などの機能的価値だけで戦える時代はもう終わり、今後は情緒的価値をうまく訴求し、ファンの日常生活にうまく入り込める企業だけが生き残る時代になっていくのではないでしょうか。

冷凍食品の粗悪なイメージを払拭させるコンセプト「Farm Frozen」

なぜDaily Harvestが冷凍スムージーを作ったのか?

それはDaily Harvestの生みの親であるレイチェルの実体験にあります。

当時レイチェルは妊娠8か月で、お腹の赤ちゃんのためにも、身体に気を使った生活をしなければいけませんでした。

しかし、仕事で忙しいレイチェルは、栄養バランスのとれたヘルシーな食事を作ることに困難を感じていました。
そんな時、今まで抵抗のあった冷凍食品を活用することで、効率的にヘルシーな食生活を実現できる、と気付いたことがDaily Harvest誕生のきっかけです。

冷凍食品は栄養がないと思われがちですが、「農家で収穫後にベストな状態で冷凍された食材は、収穫後数日経過した食材よりも栄養価が高い」ということも明らかになっています。

レイチェルは、このことをユーザーに訴えるため「Farm-Frozen」をコンセプトに、冷凍食品の新しいブランディングを試みました

その結果、冷凍食品を「身体に悪い食べ物」ではなく、「仕事にプライベートにと忙しい毎日を過ごす女性を支えてくれる頼もしいパートナー」に変えることに成功しました。

ブランドイメージを崩さない販売方法

そして、Daily Harvestヒットの要因のもう1つが販売場所
綿密な戦略に基づきブランディングした商品でも、スーパーの冷凍食品コーナーに並べてしまうと、それだけで「ダサくて身体に悪い冷凍食品」になってしまいます。

また、冷凍食品の購入をためらうユーザーのインサイトとして、スーパーで冷凍食品を買っている姿を知人に見られ「家事をサボっている」と思われたくない、ということが挙げられます。

そこで、店頭購入型ではなく、自宅に商品が届けられる通信販売型を取ることにしました。

この結果、仕事で忙しいけれど、身体に良いものを手軽に摂取したい、という女性の心をつかみ、若い女性を中心に支持されるブランドへと成長しました。

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